名古屋工業大学 柴田研究室

研究概要

当研究室では「フッ素」と「有機化学」をキーワードとした研究を行っています。フッ素原子は水素原子とほぼ同じファンデルワールス半径であるにもかかわらず,全元素中で最も高い電気引性度をもつ特異的な元素です。そのためこのフッ素を化合物内に導入することで,その特性を大きく変えることができます。例えば,脂溶性の向上,電子密度の変化,代謝耐性,耐熱性,酸化耐性などをもたらします。これら含フッ素有機化合物は,医農薬品等の生理活性物質や機能性材料として注目されています。我々はこの魅力的な含フッ素有機化合物を如何にして構築するか,またこれらがどのような特性を有するかに興味を持ち,日々研究を行っています。より詳細な情報は,下記の項目を参照してください。またここで紹介する以外にも様々な研究を行っています。更に興味を持たれた方は発表論文をご覧ください。

反応開発

反応開発

現在使用されている医農薬品にはフッ素を含むものが多く、簡便に含フッ素化合物を入手する手法の開発は非常に重要な研究課題です。そこで当研究室では長年フッ素官能基の不斉導入法の開発や,含フッ素ビルディングブロックを用いた新規合成法の研究を行ってきました。また非常に強固な炭素-フッ素結合の活性化やフルオラス溶媒を用いた反応開発等,有機フッ素化学に関わる様々な研究テーマに挑戦しています。

詳細情報はこちら

試薬開発

試薬開発

フッ素官能基を効率的に,そして選択的に化合物に導入するための試薬開発を行っています。あらゆる含フッ素化合物を簡便に合成するため,フルオロ基だけでなくトリフルオロメチル基やトリフルオロメチルチオ基等の様々なフルオロアルキル基を求核的に,あるいは求電子的に導入できる試薬を開発しています。既にいくつかの試薬は試薬メーカーから市販されています。

詳細情報はこちら

フタロシアニン

フタロシアニン

フタロシアニンとは,1928年に人類が偶然発見した色素であり,ポルフィリンに類似した構造をしていますが,吸収帯がポルフィリンよりも長波長側にあり,青色を呈する色素になります。現在は道路標識や新幹線の青色部分等に用いられています。しかし優れた分光学的特性と電界化学的特性をもつため,近年ではただの塗料としてだけではなく,太陽電池色素や光線力学的癌治療薬等への応用が期待されている機能性色素でもあります。当研究室ではフタロシアニンにフッ素置換基を導入することにより新たな特性をもたせ,新しい機能性材料を目指した研究を行っています。

詳細情報はこちら

サリドマイド

サリドマイド

サリドマイドは,1950年代にドイツのグリュネンタール社から販売された催眠薬です。しかし妊婦が服用すると四肢の短い子どもが生まれるという事件が相次ぎ,販売中止となりました。ところが1965年,偶然にもサリドマイドがハンセン病の特効薬となることが判明しました。またその後の研究でエイズや癌など様々な難病に対し効果があることが分かり,現在再び販売が開始されました。サリドマイドの薬理機構は複雑で未解明の部分が沢山あります。当研究室ではこれらを解明し,副作用のないサリドマイドの開発を目指しています。

詳細情報はこちら

pagetop