Shinji Kawasaki's Lab.
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最近の研究から
メソポーラスシリカの回折強度
最近の研究から vol.35
メソポーラスシリカはメソ孔が規則正しく配列した多孔質シリカです。本体は非晶質なのですがX線回折実験を行うと、直径のそろったメソ孔が規則正しく配列しているために低角側に回折線が観測されます。いま、配列しているため、と言い切りましたが、よく考えると散乱性能がない空孔が規則配列していても本当に回折が生じるのかなと思うかもしれません。しかし、実際にメソポーラスシリカを合成して実験すると、明瞭に観測されるので、最初抱いた疑問はどこかに忘れてしまいます。回折線の位置から、メソ孔の中心間距離がわかり、窒素吸着で求めたメソ孔径を差し引くとシリカの壁の厚みが計算できます。そんな風に、みんながやっているように解析するのは簡単です。
