【2】 ロドプシンにおける光情報変換のメカニズム研究

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  ロドプシンは、我々の視覚や細菌の走光性を担う光センサーとして光を情報に変換します。それでは生物はロドプシンを使って光をどのように情報へと変換するのでしょうか? これまでの研究から、ロドプシンが光を吸収するとレチナール分子のシストランス異性化反応が起こって蛋白質の構造がかわり、それによって情報を伝達する蛋白質(視覚系では三量体G蛋白質、古細菌では2回膜貫通の蛋白質)を活性化することがわかっています。しかしながら、光のエネルギーがロドプシンの構造変化を介してどのようなしくみで伝達蛋白質の活性化をもたらすのか、その正しい描像は得られていません。

  我々は超高速分光法を用いて、視覚において最初に起こる出来事が発色団レチナール分子のシストランス異性化反応であることを明らかにしました。さらに赤外分光法を用いて、異性化反応、緩和過程、G蛋白質との複合体形成における構造変化を捉えることに成功しました。また色を認識する視物質に特異な構造や構造変化も明らかにしつつあります。

  さらに古細菌ロドプシンの光情報変換過程の研究も開始しました。これは特に、光エネルギー変換を行うロドプシンとの比較研究として大きな発展性をもつものと考えています。

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(上級者のために)

(関連する論文)

(参考文献) 

(共同研究者)