過去のお知らせ
Nature 誌への論文掲載を知って、OB の渡邉彰英君が同期を代表して、祝いのワインを届けてくれました。 川島君、中妻さん、山田(純)君、渡邉君、どうもありがとう。 卒業した後の心配り、とても嬉しく思います。 君らの頑張りが今に至る研究室の成果や評価につながっています。 (150525 文責 神取) |
4月20日〜21日に岡崎コンファレンスセンターで、研究会「膜タンパク質内部のプロトン透過を考える」を開催します。 この会議はもともと、新学術「運動マシナリー」の名物企画『代表から質問』シリーズでべん毛モーターのプロトン透過に関する難波先生と私との意見交換がきっかけとなり、新学術「柔らかな分子系」の仲間である北尾先生、飯野先生に世話人として加わっていただき、実現しました。 驚いたのは、これだけ著名な忙しい先生方にお声がけをしたのですが、全員が討論参加を快諾してくださったことです。よい討論ができると確信しました。 ご興味のある方は、ぜひお出かけください。 (150207 文責 神取) |
10月4日のオプトバイオテクノロジー研究センターの国際シンポジウム、10月5〜10日のレチナール蛋白質国際会議では研究室メンバーの多くが運営に関わりました。有名な先生から研究者の卵まで、外国人研究者と貴重な交流をすることができました。 |
10月4日に、オプトバイオテクノロジー研究センターの国際シンポジウムが開催されます。 |
新学術領域研究「柔らかな分子系」の全体合宿会議(6月八ヶ岳)では、神取研究室が会議のお世話を担当します。 井上先生が文部科学大臣表彰、若手科学者賞を受賞し、4月15日に授賞式が行われました。 |
井上先生が光科学技術研究振興財団から研究表彰を受け、2月13日に授賞式が行われました。 12月に静岡で開催された日本生体エネルギー研究会討論会において、加藤善隆さんがベストポスター賞を受賞しました。 11月にオーストラリアのシドニーで開催された Asia & Oceania Conference on Photobiology において、伊藤奨太さんが Award of Young Scientist を受賞しました。 (新学術領域研究「柔らかな分子系」のニュースレター12月号で紹介されました) 10月に京都で開催された日本生物物理学会年会において、片山耕大さんが 若手奨励賞を受賞しました。 (新学術領域研究「柔らかな分子系」のニュースレター11月号で紹介されました) 9月に名古屋で開催された名大の国際会議において、大野 光さんがポスター賞を 受賞しました。 |
12月26日〜27日にオプトバイオテクノロジー研究センターの設立シンポジウムが 開催されます。 8月から名工大にオプトバイオテクノロジー研究センターが設置されました。 今後も、時代の要請であるオプトジェネティクス(光遺伝学)のツールづくりなど、 応用につながる「光といのち」の基礎研究を展開してゆきたいと思っています。 (130805 文責 神取) |
神取研究室のHP看板にこれまでは「ロドプシンを究める」と掲げていましたが、最近、「光といのち」に変更しました。「光といのち」という言葉は、『化学と工業』誌に2011年11月に寄稿したときに初めて使った言葉です(「光といのち」を化学する)。 光に関わる生体分子の研究あるいは生体分子の分光研究を意図して使った言葉ですが、グーグルで「光といのち」を検索すると、今日現在、『化学と工業』誌のことが8番目に登場し、トップ10のそれ以外はすべて宗教関係です。 その意味では、我々にとってきわめてオリジナリティの高い言葉であり、今後、「光といのち」(Light and Life) の研究を国内外にますます広めてゆきたいと考えています。 (130627 文責 神取) |
1988 年に最初の論文を発表して以来、多くの論文を世に出してきましたが、今月 200 報目の論文を迎えることができました。これも国内外の優れた共同研究者のおかげです。200 報目の論文がたまたま分野にブレークスルーをもたらす仕事に当たったのも記念になります。この先も、意欲あふれる神取研のメンバーとともに教科書を書きかえるような研究にチャレンジしたいと思っています。 (130221 文責 神取) |
博士後期課程2年の片山君が日本学術振興会の育志賞を受賞しました。研究室だけで
なく名工大の学生全体に自信を与える素晴らしいことだと思います。 しかしながら私が彼を評価するのは、育志賞を受賞したことそのものではなく、卒研 発表会と重なった授賞式(3月4日)から戻って来ると、追い出しコンパで自分が作 詞し(後輩が作曲し)た卒業生に贈る歌を熱唱したことです。 秋篠宮ご夫妻にヒトの色覚メカニズムをご説明した夜に、卒業生のため感謝と激励の メッセージを込めた歌を贈るとはなかなかできることではなく、これには私も感動し ました(居酒屋でなくステージ付きの店で追いコンをした理由がわかりました)。 (130315 文責 神取) |
新しい年が始まりました。 昨年の後半では、9月と11月中旬の学会シーズンにおいて、発表という面においても、オーガナイズという面においても、神取研の存在感を十分に示すことができました。 その中のハイライトとして; 1)満員御礼だった生物物理学会における井上君のシンポジウム、 2)レチナール蛋白質国際会議で3回も質問した片山君、 3)逆さマッターホルン、 4)ソフトボール大会優勝、 5)中化連総合講演での増田先生と私の掛合、 6)中化連懇親会での学長・神取・片山の語らい、 7)井上君の褒賞受賞、 などの中から、私は以下の場面を選びたいと思います。 その場面とは、浜松で開催されたπ空間国際会議(11月13〜14日)において、『福住先生の講演に質問した計時係の片山君』です。 阪大の福住俊一先生は日本どころか世界を代表する化学者として著名ですが、特にこのところの研究成果は驚くべきものがあり、30分の講演でも圧倒的な存在感でした。講演はいつもながら実に素晴らしかったのですが、そのとき座長をやっていた私は「これは聴衆が圧倒されて質問が出ない典型だな」と懸念していました。案の定、福住先生の質量ともに圧倒的な、声の大きさも圧倒的な迫力に、ほとんど質問は出ず、仕方ないので適当にまとめて "no other questions?" と先に進もうとしたときに、手を挙げて質問したのが計時係の片山君でした。 福住さんのような最高の研究者にそのような場面で質問を(しかも英語で)したことについて、私は研究室セミナーでも絶賛しました(普段は本人に向かってほめることはあまりないけど...)。今や、神取研の学生が国際会議で質問をするのはごくふつうのことです。今後は、このような場面で質問をできる片山君のような学生さんが増えてほしいと思っています。 (130104 文責 神取) |
9月の学会シーズンが終わりました。 生物物理学会で井上先生が京大の今村博臣先生とともにオーガナイズしたシンポジウム「先端顕微計測が照らす生命の輝き」は、立錐の余地もないほどの超満員でした。 Optogenetics のユーザーが集う光操作研究会で神取先生がディスカッションリーダーを務めた「動作原理の理解」セッションは、素晴らしい講演者のおかげでたいへん盛り上がりました。 月末には神取先生と片山さんがレチナール蛋白質国際会議(スイス)に出かけ、片山さんはロドプシン分野の世界のリーダーの前で口頭発表しただけでなく、3回も質問して神取先生を驚かせました。その後、講義のため帰国した神取先生と別れた片山さんはドイツのカールスルーエ工科大学を訪問し、理論科学者の前で招聘セミナーをしました。 これらの学会活動を通して、神取研究室の高いアクティビティを示すことができました。 11月には、中化連(10〜11日)、π空間国際会議(13〜14日)、森野レクチャー(15日)と運営側としての会議が続きます。中化連では神取先生が、研究者だけでなく大学学部生、高校生やその保護者を含む聴衆相手に総合講演を行います。これらの研究集会において、運営面でも神取研の素晴らしいパフォーマンスを示したいと思います。 |
9月の学会シーズンには研究室で最も重要な学会である生物物理学会、分子科学討論会に加えて、2つの生理研研究会があります。生物物理学会では井上先生が京大の今村博臣先生とともにシンポジウム「先端顕微計測が照らす生命の輝き」をオーガナイズします(9月23日)。Optogenetics
のユーザーが集う光操作研究会では、神取先生が「動作原理の理解」に関するセッションのディスカッションリーダーを務めます(9月27日)。月末には神取先生と片山さんがレチナール蛋白質国際会議(スイス)に出張し、片山さんはロドプシン分野の世界のリーダーの前で口頭発表します。 |
12月から3月までの間に、金城 玲博士(阪大蛋白研)、二科安三博士(熊本大)、七田芳則博士(京大理)、伊関峰生博士(東邦大薬)、永田 崇博士(総研大)、加藤英明さん(東大理)のセミナーを行いました。いずれも素晴らしい講演で、活発な討議ができました。 |
日本生物物理学会 中部支部講演会で、山田大智君が優秀発表者に選ばれました。 |
平成23年11月1日、神取研究室は満10歳の誕生日を迎えました。 創立10周年記念シンポジウムおよび記念パーティーは12月25日に行います。 |
神取先生の『「光といのち」を化学する』が日本化学会「化学と工業」誌の「私の自慢」欄に掲載されました。
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神取先生の「分子研は生命科学にどう取り組むべきか?」が分子研レターズに掲載されました。 |
神取先生の日本語総説「ロドプシンの分子科学」が分子科学会の雑誌 Mol.
Sci. に掲載されました。 |
米国化学会 Biochemistry 誌の創刊 50 周年にあたって、これまでに多くの論文を掲載した
50 名(50 Most-Prolific Authors)が発表され、私も 26 位に入りました。1989年の最初の論文以来、22 年間で 89
報の論文を出版した計算になります。これも研究室内外の素晴らしい共同研究者の皆さまのおかげであり、心より感謝、申し上げます。 京大・吉澤研以来、最も重要なフルペーパーを Biochemistry に発表し続けてきた私としては、最近のインパクトファクターの低下(2009 年で 3.226)は残念ですが、生物物理化学の最重要な フォーラムであるという考えは変わりませんので、今後もこれまで通りの質の高い論文を出してゆきたいと思っています。 (110119 文責 神取) |
神取研究室では現在、研究補助員を募集しています(詳細情報:JREC-IN)。応募〆切は1月末、着任は4月です。遺伝子操作、蛋白質精製に経験のある方の応募をお待ちしています。 (101225 文責 神取) |
11月10日に開催される本学の第1回化学公開セミナーにおいて、井上先生が「見えないものを見る分光学」について講演します。 (101101 文責 神取) |
11月17日に吹上ホールで開催されるテクノフェアにおいて、神取研究室は6件の研究展示を行います。基礎研究を推進する我々にとって企業との連携にさほどの関心はありませんが、基礎研究を含む名工大のシーズを展示するという趣旨に賛同して、例年の6倍の発表になりました。 (101101 文責 神取) |
10月15日に若手研究イノベータ養成センター・ライフサイエンス分野の国際シンポジウムが開催されます。イタリア・シエナ大のオリブッチ先生が
"Computational Photobiology" について招待講演 されるとともに、岩田先生がフラビンタンパク質に関する研究成果を発表します。 (101007 文責 神取) |
9月2日(木)に名工大産学官連携センターの浜田恵美子先生をお招きして、セミナーを行います。太陽誘電で CD-R を開発した企業研究者として高名な浜田先生は、同時に井上先生の出身研究室の先輩であり、私の研究仲間の寺嶋正秀さんの同級生でもあります。企業でどんな研究ができるのか、どんな研究ができないのか、じっくりとお聞きしたいと思っています。
(100820 文責 神取) |
9月3日から、記念すべき第50回となる生物物理若手の会夏の学校が開催されます。 |
分子科学討論会において、9月15日に神取先生が
「ロドプシンの分子科学」について講演します。 |
6月1日より博士研究員のTusharさんがメンバーに加わりました。 |
3月29〜30日に岡崎コンファレンスセンターで開催された生物物理学会中部支部 講演会において、片山耕大君が優秀発表者賞を、山田啓介君がポスター賞を受賞しました。 (100225 文責 神取) |
3月15〜16日に岡崎コンファレンスセンターで開催される「高次π空間」の公開シンポジウムでは、神取研究室が世話研究室として運営にあたります。3月23〜24日に岡崎コンファレンスセンターで開催される
分子研研究会では、本研究室に在籍した須藤博士(名大准教授)と古谷博士(分子研准教授)がオーガナイザーをされます。 (100225 文責 神取) |
2月12日(金)に金沢大学・安藤研究室の柴田幹大博士をお招きして、セミナーを行います。セミナーの中身については、以下の日本生物物理学会中部支部メンバーに送ったメールを参照。多くの方のご参加をお待ちしています。 【セミナーの概要】 タンパク質の機能発現における構造変化をリアルタイムで捉えることは生物物理学分野に限らず生命科学の「夢」である。しかし、通常のイメージングに用いられる「光」では、たとえ近接場を使ったとしても数ナノメータのタンパク質は点にしかならない。では、どのようにしたらタンパク質の動きがイメージングできるだろうか? 溶液中で高い空間分解能を実現できる原子間力顕微鏡(AFM)は大きな可能性をもった手法の1つである。ただし、静置した試料の上をゆっくり掃印するという従来のAFM観察では今度は時間分解能の問題が生じ、タンパク質のダイナミクスを捉えられない。このような問題点を克服するため、金沢大・安藤敏夫教授のグループでは高速AFMを開発し、新しい研究分野を開拓してきた。 今回、安藤グループの柴田博士は最も研究の進んだ膜タンパク質の1つである光駆動プロトンポンプ・バクテリオロドプシンに着目し、変異体試料などを駆使することにより、このタンパク質が(溶液中という生理条件下で)はたらいているときのダイナミックな動きを捉えることに成功した。興味深いことに、プロトン放出側の構造変化はほとんどなかった一方、プロトン取込側には顕著な構造変化が観察された。1分子計測ならではの協同的な構造変化も捉えられている。論文は現在、Nature Nanotechnology に印刷中である。 なお、本セミナーは日本生物物理学会中部支部より講演者の旅費のサポートを受けています。心より感謝申し上げます。(神取記) (100205 文責 神取) |
片山君の「赤と緑を見分ける視覚タンパク質の構造解析」が研究室にとって今年、最初の論文となりましたが、
『色覚』については驚くほどメディアの関心が高く、30を超える新聞で紹介されるとともに、NHKのニュースでも報道されました。本学ホームページの
トピックスを参照。
(100107 文責 神取) |
12月2日に生物物理学会若手の会、中部支部セミナーで「プレゼンテーションと論文の書き方」に関する講演をすることになりました。これは京大時代の後輩の今井啓雄さんに「仕組まれて」霊長研で行った講演の第二弾になります。プレゼンと論文執筆は研究者の生命線ですが、そのノウハウについての話を聞く機会はあまりないですね。その講演者として自分が相応しいとは思いませんが、いつも心がけていることを披露して、少しでも若手の参考になればと思っています(ほんとは研究の話がしたいけど...)。 (091120 文責 神取) |
神取研究室では博士研究員を1名、募集しています。光受容蛋白質(ロドプシン、フラビン蛋白質など)の研究について経験は問いませんが、生化学、分光学、理論計算のいずれかに自負を持つ方の応募を歓迎します。サポートは科研費・新学術領域研究「高次π空間」(平成20〜24年度)であり、平成22年4月着任の予定です。提出書類としては、履歴書(写真貼付)、これまでの研究概要や研究業績、今後の抱負などを自由に書いたものを、私の住所かメールアドレスまでお送りください。平成21年12月16日を応募〆切とします。 私のラボの生産性は国内外でそれなりの評価を得ていますが、我々の仲間に入って新しいことに挑戦したいという意欲のある方の応募をお待ちしています。 (091110 文責 神取) |
11月から新しい助教として井上圭一先生が着任されました。京大院理化学で博士の学位取得後、東工大資源研での特任助教を経ての赴任となります。今後、生体分子の物理化学的研究を通してラボにどんな新しいものをもたらしてくれるか、楽しみにしています。 (091104 文責 神取) |
私はタフな学生さんにプレッシャーをかけるのが得意なのですが、川鍋君には「学振DC1の申請に書いたんだから、ポンプ活性がないと言われているアナベナのロドプシンをプロトンポンプにする変異を考えなさい」ということを言い続けてきました。このときの『プロトンポンプ』とは、当然、バクテリオロドプシンのような外向きの光駆動プロトンポンプを想定していました。ところが驚いたことに、彼は1アミノ酸の変異で、(これまで天然にも人工的にも例のない)内向きのプロトン輸送を実現してしまいました。PI(=
Principal Investigator, 研究室主宰者のこと)の予想もつかない研究をするとは、最高の評価ができます。 飛び級のための決定打ともなったこの仕事は少し時間がかかりましたが、化学雑誌のトップである JACS 誌への掲載が決定しました。本学ホームページのトピックスで取り上げていただくとともに、中日新聞と読売新聞でも紹介していただいています。10月15日には日刊工業新聞でも取りあげられました。 (090930 文責 神取) |
たまたま「生物物理」誌に巻頭言を書く機会があったので、かねてから思っていた内容(時代の逆風の中、ドクターの学生さんを激励する小文)を書きました。知らない方からご連絡をいただくなど、概ね、好評のようです。「5年でドクターを取らせるのは先生の責任」という最後の部分だけは先生方に不評のようですが... (090630 文責 神取) |
新規助教の公募が始まりました。公募〆切は6月22日です。我々が展開している 光受容蛋白質や膜蛋白質の分光研究において、新しい何かをラボにもたらしてくれるような意欲ある方の応募をお待ちしております。 (090502 文責 神取) |
5月27日(水)に大阪大学大学院医学研究科の岡村康司先生をお招きして、セミナーを行います。電位依存性チャネルは6回膜貫通の4量体が基本構造であり、第5,6へリックスがイオンの経路を構成し、第1〜4へリックスが電位センサーとしてはたらくことが常識でした。ところが岡村先生のグループでは、電位センサーが酵素活性を制御したり(Nature
2005)、それ自身プロトンチャネルとしてはたらくこと(Science 2006)を明らかにされるなど、きわめて独創的な研究を進めておられます。セミナーではほとんどわかっていない分子メカニズムの可能性を徹底的に議論します。また、(実験医学に掲載された興味深い)天橋立のお話など仕事のこぼれ話は夜に、と思っています。多くの方の参加を歓迎します。 (090501 文責 神取) |
新年度が始まりました。 古谷君が栄転した後、岩田君と「飛び級」で学位を取得した川鍋君の2人の博士研究員、ストラスブール大学から
PhD のインターンシップとして来日したトロ君、国費留学生としてインドネシアから来日したウィジャヤ君、さらにはテクニシャンとして谷ヶ崎君も加わり、新しく配属した学生さんともども、皆がやる気に満ちていることと思います。これまで通り、名工大に神取研あり、と称されるような活気あるラボであり続けたいと思っています。我々の情報発信をお楽しみに。 (090402 文責 神取) |
助教の古谷祐詞先生が3月から分子科学研究所の准教授として転出されました。神取研究室創設以来、7年4ヶ月に渡る古谷君の尽力に感謝するとともに、新たな研究の発展を期待します。 (090302 文責 神取) |
12月8日(月)に米国・テキサス大学ヒューストン校の Kevin D. Ridge 教授をお招きして、セミナーを行います。Ridge
博士は NMR を用いて、視覚における光情報伝達機構の解明に挑んでおられます。多くの方の参加を歓迎します。 (081201 文責 神取) |
7月31日(木)に京都大学大学院医学研究科の村田武士先生をお招きして、セミナーを行います。 村田先生は膜蛋白質の結晶化におけるトップランナーの1人であり、ATP
のエネルギーを利用してナトリウムをポンプする膜蛋白質の研究を行われています。3年前にはローターリングの構造を解明して
Science 誌の表紙を飾った一方、リチウムイオンが結合したローターリングの構造を先月、PNAS
誌に報告されました。セミナーでは膜蛋白質の構造解析の現状をお話しいただくとともに、ATP
のエネルギーがどのようにイオン輸送に利用されるのか、議論したいと思います。多くの方の参加を歓迎します。 (080710 文責 神取) |
5月23日(金)に米国ローレンスバークレー国立研究所の矢野淳子博士、
豊田中央研究所の岩城雅代博士をお招きして講演会を行います。
たまたま演者の先生がご両名とも女性であることから、本講演会は名工大の学長裁量経費のサポートを受け、
「世界で活躍する女性研究者による生物物理化学講演会」として開催します。
講演内容に興味のある方ばかりでなく、男女共同参画に関心のある方の参加もお待ちしています。 (080519 文責 神取) |
6月2日(月)・3日(火)に名古屋大学理学部生命理学科にて神取先生の集中講義「光エネルギー変換・情報変換機構」が開講されます。
セミナー「ロドプシンを究める、ロドプシンをつくる、ロドプシンでつくる」は3日の15時半から行われます。名大関係者以外でセミナーに参加したい方は直接、神取先生まで。 (080520) |
4月7日(月)に京都大学霊長類研究所の今井啓雄准教授をお招きして、セミナーを行います。
霊長類の視物質に関する突っ込んだディスカッションを期待しています。私が教育類長だった昨年度は1回しか招聘セミナーをできませんでしたが、一流の研究者の(セミナーという立ち技、飲み会という寝技、両方の席での)トークに触れる機会を今年度はもう少し増やしたいと思っています。お楽しみに (080404 文責 神取) |
平成20年度に学振PDを神取研で申請するひとを募集
今年度は、ビクトル、岩田君、柴田君の3名がポスドクとして、うちのラボの研究を支えてくれました。このうち、ビクトルと柴田君は今年度でラボを離れますし、岩田君の学振PDも平成20年度までです。そこで新たに私をスーパーバイザーとして学振PDを平成20年度に申請するひとを探しています。うちのラボの生産性は「研究業績」欄が示していますし、面白い研究テーマには事欠かないと思っています。 関心のある方(学位取得者あるいは現在のD2,D3)からのコンタクトをお待ちします。
(071210 文責 神取) |
生化学者にとって J. Biol. Chem. は最高の専門誌ですが、生化学者でない私にとっては別にどうということはなかったのですが、テキサス大の Spudich 教授、須藤雄気博士と発表した最近の論文が5月25日号の表紙を飾ることになりました。これはさすがに嬉しいですね。 名大院理・本間研の助教に就任された須藤さん、うちの助教の古谷さんと(ラボのワイン会とは別に)乾杯するつもりでいます。 (070518 文責 神取)
11もの講義を取らないといけない博士前期課程に比べて、博士後期課程には講義がない(研究に集中しなさいということ?)のですが、物質工学専攻のプロセス・生命機能分野(旧応用化学科)では、博士後期課程の学生さんが自主的に勉強会を開いています。私はその勉強会を応援しているのですが、嬉しいことに6月2日3時半から1号館のK2セミナー室での講演を依頼されました(というよりは、やや強要気味?)。柴田研の水田君に送った演題と要旨を以下に示します。 ------------------------------- 『世界一のラボのつくりかた』 神取秀樹(名工大院工) 文系優位社会である日本の将来は科学技術立国しかないことを、私は5年前にブエノスアイレスの地で実感しました。ならば大学人である我々には何ができるのか? 私は名工大に来るまで、一流の研究者でありたいとは思っても自分が教育者であると思ったことはありませんでした。しかしながら、現在は「ひとを育てる」ことにも強い関心をもっています。講演では実際の研究内容は最小限に抑え、世界一のラボを築くためにはどうしたらよいか、自分が考えていることを紹介したいと思います。 【参考文献】 「理系白書」(講談社) 「生命科学者になるための10か条」柳田充弘(羊土社) 「オシムの言葉」木村元彦(集英社) ------------------------------- ドクター勉強会のメンバーだけでなく、研究者という人生に興味のある博士前期課 程の学生さんや学部の学生さんの来聴も歓迎します。 (070503 文責 神取)
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レポートよりテストを希望する学生さんが多かったのが意外でした。また、『2回の講義で新たに得た知識をもとに、自分が考察したことを記述しなさい』という私の設問に対して、なかなか君らの手が動かなかったのが印象的でした。君らは大学受験のため1つしかない正解を探すことの訓練を受け続けてきましたが、学問の世界のほんとうの面白みは何が正解かわからないものを自分で探すところにあります。2年後にそれぞれのラボに配属して、研究を始めるとそのことがわかります。 ぼう然としている君たちに私が与えた「まず知識を1〜2行書きなさい、次にそれに対して自分がもった疑問を書きなさい、そしてそれに対する自分の考えを自由に書けばよろしい」というヒントは、今後の参考にもなるでしょう。日々の授業ではなかなか「考察する」という訓練ができませんが、それをどうしたら上達できるか、考えてみてください。 また、「理系ほど国語が重要」というのが研究をしている上での私の実感です。 |
だいたい最初の講義というのは失敗に終わることが多いものですが(教科書も使っていないし)、自分としては最初にしては(思ったより)よい講義ができたと思っています。試験についても、アレニウスの式を問われているのに酵素に対する温度の効果を書かずにアロステリック効果のことを書いた答案が目立った以外は、かなりよくできており、好感をもちました。試験を受けた全員がしっかり勉強していましたし、比較的よい成績をつけることができました(可はありませんでした)。 ただし、今回、初めての試みとして記述式問題を出したことで、君らの弱点を把握できました。「...考察しなさい」「...自分が考察したことを...論じなさい」という設問に対する答えが全く甘い(!) 例えば、自分が習ったことに続いて「...と考えられる。」と書いて、考察したつもりになっているような答案が目立ちました。「...考察しなさい」という設問で求めたのは、もっと踏み込んだ自分の考えであり、それは間違っていてもかまいません(そもそも、なぜ ATP がエネルギーの通貨で GTP が情報伝達分子になったのかという正しい答えをもっているひとはいません)。 先週金曜の緑会・懇談会で話したことですが、今は企業も「言われたことができる」だけでなく、「自分で問題を設定し、解決することのできるひと」を求めています。君らはこれからそれぞれのラボに入って研究を開始しますが、上記の1年生に対するコメントも参考にして、自分で考えることを身につけてもらえたらと願っています。 |