【3】 ロドプシン以外の光受容蛋白質における光反応の研究

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  ロドプシン以外の光受容蛋白質にはどのようなものがあって、どのようにはたらいているのでしょうか? 光をエネルギーに変換する代表としては植物の光合成が挙げられ、励起エネルギーを運ぶアンテナ系、電子を運ぶ反応中心のはたらきにより光エネルギー変換が実現します。

  一方、光情報変換系に関しては、最近になって大きな、ただし私にとってたいへん困った進展がありました。これまで私は講演などで「生物の光情報変換は必ず異性化反応によって始まる」ということを説いてきたわけですが、これはロドプシンだけでなく植物の赤色センサーであるフィトクロム、バクテリアの青色センサーであるイエロープロテイン(左図)についても普遍であり、それぞれ開環テトラピロールやクマリン酸の異性化が起こります。ところが、最近発見された植物の青色センサーであるクリプトクロム(右図)やフォトトロピン、光活性化アデニル酸シクラーゼは発色団としてフラビンをもつことがわかりました。異性化の考えられないフラビンで、光の情報がどのようにして伝えられるのか、といった問題はたいへん興味深いものがあります。私たちは分光学的な手法を用いて、このような課題にも取り組みたいと考えています。

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(上級者のために)
(関連する論文)
(参考文献) 
(共同研究者)