【4】 ロドプシンのような人工系の構築 

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  ロドプシンという蛋白質を機能性分子として捉えた場合、図に示すような優れたはたらきをもちます。

(1) ロドプシンの蛋白質場は、レチナールの電子状態を制御し、
   多様な「色」を呈する

(2) ロドプシンの蛋白質場は、レチナールの初期反応を制御し、
   反応速度、選択性、効率といった点で特異性を実現する

(3) ロドプシンの蛋白質場は、レチナールの緩和過程を制御し、
   そこから機能を導き出すことができる

  私たちはロドプシンを研究することにより、このような蛋白質場の素晴らしさを学んできました。それでは、このような場を人工的に構築することはできないのでしょうか? 私が講演などでよく言うように、プロトンポンプをつくったひとはいないので、それを実現すれば君もノーベル賞を獲ることができます。ロドプシンに学ぶ中から、「プロトンポンプをつくろう」「ロドプシンをつくる」といったゴールも目指したいと考えています。
 ではどのようにしてロドプシンをつくるのか? これには、輸送するイオンを転換させたり、光情報変換をエネルギー変換に転換させるような変異導入による蛋白質の改変も1つの手法です。また、粘土層間のような全く新しい場を活かしてロドプシンの性質を実現する、すなわち「粘土でロドプシンをつくる」ことも研究の一環になります。

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(上級者のために)
(関連する論文)
(参考文献) 
(共同研究者)