糖鎖:研究紹介 本文へジャンプ
糖鎖の研究(2024年現在) イメージ

1.βグルカンの合成・機能研究
真菌の細胞壁β-グルカンは、植物に感染した際にβ-1,,3-グルカナーゼにより加水分解され、分解されたβ-グルカンは免疫腑活化分子として重要な役割を演じている。また、哺乳動物においてもβ-グルカンはレクチンによって認識され、生体防御機能に深く関わっている。キノコに含まれるβ-グルカンは、腫瘍免疫を活性化するとして、古くからガンを治す薬として用いられてきた。しかし、菌類からの抽出物であるβ-グルカンを精製し、構造均一なβ-グルカンを得ることは容易ではない。そこで、化学合成により構造明確なβ-グルカンを合成し、免疫腑活化機構において作用しているβ-グルカンの構造を明らかにすることを目的としている。 イメージ






2.機能性糖鎖を有する抗菌性ポリマーの開発
近年、多くの抗生物質に耐性を持つ多剤耐性菌の出現が問題となっている。本研究室では、その多剤耐性菌にも有効な抗菌性ポリマーの開発を行っている。これまでの抗生物質と異なり簡便な構造ではあるが、幅広い抗菌スペクトルとともに、低い溶血活性を示す。またポリマーであるため、成形が可能であり、幅広い利用が期待されている。さらに、特定の細菌に効果をもつ糖鎖を導入することで通常の抗生物質にはない機能を付与することができ、新しい抗生物質の開発を目指している。 イメージ





3.タンパク質分解誘導剤の開発
現在、新しい創薬のモダリティとして、創薬の対象にすることが困難であったタンパク質をターゲットとした薬剤が開発されている。その手法は、細胞内の機能を利用して、選択的にタンパク質を分解へ誘導する新しいものである。ただタンパク質を分解誘導するだけでなく、それによって細胞死を誘導するため、抗腫瘍剤として期待されている。様々な分子が合成されているが、まだまだ未開な部分が多いため、研究室独自の手法で開発に取り組んでいる。 イメージ





4.糖ヌクレオチドの新規合成方法の開発
糖ヌクレオチドは複雑な糖鎖を構築する上で、生体にとって重要な基質であり、人工的に糖鎖を合成するには有用な素材です。しかし、その合成は熟練者のみによって達成されており、簡便な合成方法とは言えません。この合成方法を簡便かつ迅速なものにすることで、糖鎖の機能解明や薬剤への応用が進みます。また立体選択的な合成も重要であり、天然型は糖転移酵素のドナーとして、非天然型は糖転移酵素の阻害剤として利用でき、いかに簡便に有用な物質を生み出せるか、挑戦しています。 イメージ












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