塩見法行(三菱ガス化学株式会社 新潟研究所)

自己紹介
私は2017年3月に博士(工学)の学位を取得し、同年4月から三菱ガス化学(株)に入社して研究に携わっています。
有機合成の講義が面白かったこと、研究するなら論文投稿したい(カッコいい)と思ったことから中村研究室を志望しました。
博士課程進学の理由は、研究のアイデア出しから論文投稿までを自分が主体となって行い、研究を遂行する力を養いたいと思ったからです。

仕事内容
三菱ガス化学(MGC)は「社会と分かち合える価値の創造」とい考え方をもとに、川上から川下まで幅広い製品を製造する化学メーカーです。代表的な製品として、例えばメタノールや過酸化水素、脱酸素剤のエージレス®等があります。
私は入社してから2つのチームを経験してきましたので、それぞれについて簡単に紹介します。
1年目
キシリレンジアミンという当社の主要製品があり、その類縁体を効率的に合成するための検討(触媒検討、反応機構解析)を行っていました。
2年目(現在)
新しい研究テーマを立ち上げるための探索チームに異動。特許調査や学会・展示会に参加してニーズを探っています。
また、仮説検証のために実験をすることもあります。

学生の皆さんへメッセージ
自分でアイデアを出して実行し、形にすることが好きであれば、博士課程はその主体性を磨く良いチャンスだと思います。
なぜなら博士課程は卒業要件に論文投稿があり、そのためにはテーマ提案から検証、結果に結びつけるまでを自分で行う必要があるからです。
もちろん先生は親身に相談にのってくれますが、どうしたいか、どうするか決めるのは自分自身です。
答えを待っているだけでは何も進みませんし、修士課程までのように研究を頑張ったから卒業できるという努力賞もありません(と偉そうに言ってますが修士時代の私は努力賞だったと思います)。
私は現在、新規テーマを探索するチームに所属していますが、博士課程で培った発案力(調査から課題を見出し、何を検証するか提案する力)のおかげで毎日楽しく過ごしています。
卒業後も研究を楽しみたい、研究を仕事にしたいと思っている方は博士への進学を考えてみてはいかがでしょうか

関連リンク

三菱ガス化学
フロンティア研究院在籍時のコメント