NEWS(2012/3)

「ナノ精密マイクロ波加工」研究について

平成24年3月


本年度に、ナノレベルでの精密材料加工を可能にするマイクロ波加工の発展に資する研究を行いました。現在注目されているナノテクノロジー分野では1億分の1mの世界で繰り広げられる微細な現象がこれまでには実現できなかった精密で高度な機能を実現します。その世界で働くのは目に見えないナノ分子です。高い機能を望むほどに微細かつ精密に加工されたものを必要としますので、これを自在に加工する技術が重要であり、加工の簡便さと速さが実効上のキーとなりますそこでそれらを実現するために、以下の研究を行いました。

1、ナノレベルでの精密分子加工の試験研究を行う。 2、ここで用いる反応機はマイクロ波照射により材料を活性化することで高速加工を完了する。 3、これによって定量的かつ多点同時加工が可能になり、原料と廃棄物の最小化と短時間加工が同時に達成できる。 4、ナノ材料として、天然物であるオリゴ糖・多糖を検討する。

オリゴ糖・多糖は通常の加工では取り扱いが困難ですが、バイオマスであるため石油由来化学品に替わる次世代材料として期待され、新加工技術が待望されています。まずは加工点が10点程度の材料(サイズ;1ナノ)で加工を調査しました。次に加工点が100点程度の材料(サイズ;10ナノ)で、そして加工点が1000点程度の材料(サイズ;100ナノ)での加工を調査しました。その結果、分単位でのナノ分子加工を可能にし、かつ加工点が1000点程度の材料についても同様に高効率で完了が可能であることを明らかにできました。詳細については別途公表する予定です。

(この研究は、競輪の補助を受けて実施しました)


NEWS(2012/5)